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2019年01月07日
年頭のご挨拶


一般社団法人 東京都建築士事務所協会 会長
児玉 耕二

 新年あけましておめでとうございます。

 東京都建築士事務所協会の会員、賛助会員の皆さまには、平成31(2019)年の新年を健やかに迎えられたことと心よりお慶び申し上げます。東京五輪が来年に迫り、今年の暮れにはいろいろな競技場が完成します。オリンピックの足音を実感する年となるとともに、平成の時代から新しい元号の時代へと変わる幕開けの年となります。新しい時代に向けて、皆さまひとりひとりが夢と希望を持って一歩踏み出す年になることを願っています。
 昨年行われた設立70 周年の数々のイベントは、多くの会員の献身的な協力もあって盛大に挙行することができました。記念式典は小池東京都知事にご臨席いただき栄えある記念式典となり、70 周年記念誌も支部の皆さまの協力で次の時代に繋がる素晴らしいものとなりました。ご協力いただいた多くの方々に感謝申し上げます。
 今年は方針として、次の時代に向けての確かな一歩を着実に踏み出すことを掲げたいと思います。地道に、次の10年に向けて、あるいは次の30 年に向けて、着実に当会の活動の活性化と発展に努める年にしたいと思います。建築設計という業務が大きな転換点にあり、加えてスピードある対応が社会から求められる中、われわれも内部から変わる努力と実行が求められています。設計という仕事の特性から困難な課題は多くありますが、働き方改革に注力することも不可避となっています。たいへん多くのかつ解決の困難な課題がありますが、一歩一歩進むことが必要と考えています。
 支部活動ではますます地域と結びつきが重要となり、行政とも情報共有しながら、仲間と連携して業務に、並びに地域貢献に努める必要が出てきています。通学路のブロック塀の問題、災害発生時の応急危険度判定員の登録等、地域の安全安心のために専門的知識を活かして寄与していくことが期待されています。もっともっと地域に信頼され、仲間を増やして地域での存在感を高めていきましょう。
 本部における委員会活動では昨年、男女共同参画、建築士事務所のマネジメント支援、建築士の地位向上の、3つのWG を立ち上げて、現代のニーズに対応すべく検討を開始しました。その検討結果をもとに今年は具体的発信・行動に移すべく動き出したいと思います。
 男女共同参画WGは、休眠人材の活用等で既に具体的成果をあげて次のステップに進みつつあります。建築士事務所のマネジメント支援WG は保険制度の導入や事業継承の方策を検討して次のステップが見えてきています。建築士の地位向上WGはハードルが高く苦戦していますが、重要なテーマに真正面から取り組み未来への継承を模索しています。会員の皆様にアピールできる提言や議論の場となるシンポジウムが具体化できるものと期待しています。
 日本建築士事務所協会連合会(日事連)の活動では、国の施策に関与して会員の要望を実現する機会がありました。告示15号の報酬基準は建築士事務所にアンケートを行って基準見直し改訂が行われることになり、建築士資格制度の見直しでは試験の実務要件に関する建築士法改訂が設計三会の共同提案を受けての議員立法で昨年末の国会で成立し、2020年の建築士試験から実施されることになりました。
このように建築に絡む法律改訂や国の施策改善も早いスピードで進みつつあり、建築士事務所の実情と将来を反映した改訂が進むように提案、要望を加速していく必要があります。昨年、私は東京会の代表として日事連の副会長に就任しましたが、日事連を通じて国に会員要望を伝えつつ、日本の建築設計界をリードしていく役割に、着実にかつスピード感を持って対応していきたいと思います。
 会長就任以来これまですべての支部を回って会員の皆さまの生の声を聞いてきましたが、会員の期待に沿えるよう会長の責務・役割を果すべく、また当協会の内外のネットワークを活かして協会の発展に寄与してまいる所存です。
 結びになりますが、皆さまにとりまして新年が幸多い年になりますことを祈念申し上げ、年頭の挨拶とします。