JR三鷹駅北口の中央逆りに面する場所に建つ情報系の専用建物である。この事務所ピルの特徴は、唯一開かれた西正面の構成にある。大きな壁面には、企業メッセイジのロゴ表示があり、企業載略が充分うかがえる表情になっている。
業務は求人広告を制作する為、電算機能を必要とする特殊性から、24時間稼働の要求があり、近隣住人への配慮と西日処理の対策として、ファサードは垣端に絞り込んだ横長のスリット窓とアルミスパンドルの構成である。
透明性を追求する時代の背景から、ガラスの多用化が進んでいる昨今、敢えて「壁」に立ち向かい省ヱネ |
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化と省資源化を目指し、又近隣への光害防止を配慮とした「壁」の効果は、街並みに対し、差別化を与えるインパクトは充分である。
平面計画は、偏芯コアによる大部屋事務室の構成である。その執務室の一角(西南隅)が息抜きスペース用に大きく採光が取られているが、折角の眺望をブラインドが下りたままである。又若い男女が高密度で勤務している割には喫煙スペースの用意がなく、避難バルコニーが利用されている状況である、あくまで業務優先の専用建物であり、居心地の良いビルであるかは不明である。 (北村 正信) |