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【SETAHAUS(セタハウス)】
 
 
設計者 建築施工者 建築主
(株)都市デザインシステム
一級建築士事務所
鉄建建設(株)東京支店 瀬田一丁目
コーポラティブハウス建設組合
 
■建築概要  
建設地 東京都世田谷区
RC造
共同住宅
延面積 4277.16m2
 
■審査評
 比較的緑に恵まれた郊外住宅地で、環境もよく、小川に面し、道路をはさんで美術館の木立が眺められるすばらしい立地である。15戸のコーポラティブハウスは規模的には大して大きくもないが、さらに二つのブロックに分割して周囲に対してなじみを良くしている。外壁に目地を太く浮き出す白いタイルを採用しているが、やわらかな感じで、心地よい質感が周囲の緑とも調和して成功している。15人の建築主と打合せながら各住戸の設計を進めるのはかなりの難しさを思わせるが、同じプランが一つもない共同住宅を、破綻無く積層させていく技術はなかなかのものである。立面も開口部が揃わないところをバルコニーを利用して整えるなどの工夫もある。中にはメゾネットももあり   吹抜け空間を持つ住戸もあるが、これらを統合して大
きくまとめてあり、全体にはばらばらにならない一本柱を通した感のある建築になっている。
 当然インテリアも各住戸毎に異なり、持ちこみ家具も考えながら居住者の使い勝手を十分理解した設計としていて、満足感を得ていることはコーポラティブハウスの最大の目的を達成したことになるが、これは、設計者の多年の経験と技量のなした結果であろう。設計、建設を通じてつくられた。
 15戸の住人が快適な生活を営むすばらしいコミュニティを構成していくことはある種のあたたかさを感じるものがある。建築レベルも高く秀作である。
(小林 志朗)