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期待される建築士の仕事
建物の一生を見ていく建築士

建物をお客様が使いだしてからも様々な建物に関しての相談、要望が起こります。そこには、建物の専門家としての建築士の業務があります。さらには数年後に間取りを変えたり、用途を変えたりなど時間とともに建築物に対するお客様の要望も変化してきます。
建築士は、その都度、建物を大きく変えるための建築の専門家として、計画をまとめ設計を行う役割を持つ、建物のライフサイクルパートナーといえます。建物が出来上がり、その一生を見ていく建築士のかかわりの大きさをぜひ知ってください。

建物設計の特色

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建物はその大きさやその用途の違いで一つ一つが異なる個別の製品となります。建築は単品生産であり、たとえ外観は一緒でも建設地が違えばその設計内容も異なります。また、その機能は千差万別でお客様の数だけ、その都度建築士は要望される条件に合った建築物の設計を個別受注で実施することになります。オーダーメードの産業といえます。
建物を設計する段階でも述べましたが、設計者には専門分野があります。意匠設計、構造設計、設備設計はその代表的なものですが、その他にインテリア、造園、照明、サインなどの専門分野や見積りなど、多くの人材が建物の計画に関わっています。

このような建築士の仕事はいま、さまざまな働き方が可能になってきています。
建築士は、労働形態の多様化が話題となるずっと以前から自由な形態で働く方が増えてきていますが、業界の常識や組織にとらわれない柔軟な働き方が広がり、労働形態の流動化や多様化への動きは今後さらに強まっていくことが予想されます。

専門家として期待される建築士

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多くの専門分野にわたる人々が建設に関わることから、建築士も様々な分野の知識を持ちつつ様々な分野の専門家と議論しながら建物の計画を進めていきます。多岐にわたる専門家と付き合いが必要であることも建築士の特色の一つです。
一人の個人がスーパーマンのように様々な深い知識を持つ必要はありませんが、様々な専門家の知識を結集してよい建物をつくり上げていけばよいのです。その意味でよくオーケストラの指揮者にたとえられます。
個々の専門性を最大限に生かして住む人に快適な満足ある建築空間を創り上げることが建築士の使命です。

まちづくりに参画が期待される
建築士の役割

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近年、特に建築士に期待される仕事としてまちづくりの相談を持ち掛けられます。この場合は多くの住民の方の意見を聞いて将来どのような建築群からなるまちにしていくかを構想を練り計画に落とし込み実現していく業務です。大変時間と労力がかかりますが、建築士の業務が建築物の一生に関わるために期待されています。
まちの計画は都市計画という分野の専門家がいますが、建築士は建物の専門家であるためにその期待値が大きく多くの建築士が現在も関わっています。実際に、個別の建物だけでなくまち全体から住みよい空間づくりを考える傾向も強くなってきています。
今後は高齢化するまちや空き家対策のためのまちの変化に対して建築の専門家として期待値は高まってくると思われます。