実費加算方法と略算方法 標準業務・標準外業務とは 人件費資料 業務報酬算定指針 問い合わせなど
人件費は各事務所の規模や体制、地域性などによりかなり異なってくる。ここでは人件費の基本的な考え方と、想定条件による時間当たりの人件費の算定例を示す。
1.「実費加算方法」の場合は、直接その業務に携わる技術者の1時間当たりの人件費(給与、諸手当、賞与、退職給与、法定保険料等を含む)となる。
2.「略算方法」の場合、告示第98号別添3別表に掲げられる業務人・時間数は
1級建築士として3年未満又は2級建築士として5年以上8年未満の建築に関する業務経験を有するもの
とされており、上記以外の技術者が業務を行う場合も人件費はそれに相当する技術者が業務を行ったものとして算定する。
※経験豊富な技術者が同等の業務を行った場合、業務時間数は少なくなるが、当然時間当たりの人件費はより高額となる。告示別添3別表の「人・時間数」はそれを前述の技術者ランクの業務量に換算したものである。
告示別添3別表の「人・時間数」に掛ける時間当たりの人件費の算定方法は以下のような要領となる。
1.前述の技術者ランクの年間人件費を下記と仮定する。
(319.1千円×12ヵ月+1,211.1千円)×1.1=5,544千円
※厚生労働省統計資料「賃金構造基本統計調査結果(平成29実施)」の1級建築士の賃金データを参考とし、企業規模計の「25~29歳」の統計による。
※中都市圏の補正率を「+10%」とした。
※人件費には「給与、諸手当、賞与、退職給与、法定保険料等」を含む。
2.1時間当たりの人件費の算定(例)
5,544千円/200日/8時間=3,465円
※あくまで前述の条件による算定例であり、各事務所の規模や体制、地域性などにより実情に合わせて算定しなければならない。